長期投資を始めるにあたって、多くの方が抱える不安は「本当にそんなにうまくいくのか?」という点です。特に、これまでお金の勉強と無縁だった若い方にとって、その不安はとても大きなものです。
「将来のことは不安。だけど、どうすればいいのかもよく分からない。」という方は多いです。
2024年から始まった新NISAは、多くの日本人の将来の不安を解消することができる素晴らしい制度です。しかし、使う側にしっかりとした知識やメンタルがないと、うまくいくものもうまくいきません。
新NISAを利用して資産を増やしたいと思っている方にとって、間違った選択を避け、効果的な投資を行うためには、いくつかの重要なポイントを理解しておくことが必要です。
このシリーズでは、以下の5つのポイントに沿って、長期投資成功のためにやることを解説します。今回は、長期的な目標設定を立てて、新NISAを長く活用する方法についてお伝えします。
長期投資は15〜20年以上かかる長い道のりです。その途中で、辛くなったり、目標を見失ったりしてしまう瞬間が必ず訪れます。そんなときにリタイアしないために、長期目標を具体的に設定しましょう。目標に向かって無理のない範囲で新NISAを活用した長期投資を継続すれば、明るい未来が待っています。
長期投資のそもそもの位置づけや、老後資金や教育資金の予算の考え方を学んでいきましょう。
長期投資成功のためにやること5選!
長期投資は「遠い未来の大きな出費」に備えるのに最適
まず、長期投資そのものの考え方から確認することが大切です。「長期」と言いつつ、どうしても「短期」での利益を期待してしまう事が多いのが投資です。前提を確認して、失敗を防ぎましょう。
「投資は余剰資金で」が基本
長期投資は基本少なくとも今後数年間は使わないであろう余剰なお金で行いましょう。投資に回している間、その資産は現金のように扱うことができません。
インデックスファンドなどの優良投資信託に、長期間投資を続けると、確かに資産は増えます。しかし、投資信託で資産を運用している期間はそれを使うことができません。
投資に回すお金は、今は使う予定のない余剰資金です。
資産が増えても日々の暮らしは楽にはなりません^^;
来年使いたいお金は投資に回さず現金で持っておく
余剰資金以外の、近い将来使いたいお金は投資に回さないようにしましょう。短期で少しでも利益を出そうと投資に回してしまうと、元本割れを起こしてしまった際に困ります。
あくまで長期投資をするつもりなら、という意味ではありますが、大切な考え方です。
例外として、短期トレードで利益を出すことを狙っている場合は、来年使うお金も投資に回してもいいかもしれません。しかし、失敗した場合の対策は必ず用意しておきましょう。
筆者個人としては短期トレードはやりたい人以外触れる必要のない投資と考えているのでやりません。
筆者は投資が好きなわけではなく、必要だからやっているだけです。
高配当株への長期投資は「少しづつ育てる」感覚で
高配当株を長期保有して配当金を受け取る投資をする場合は、配当金を少しづつ育てる感覚で続けましょう。高配当株投資は、初期段階の配当金の少なさで挫折しやすいです。
仮に、高配当株で、年間60万円、月に5万円の配当金をもらえるようになるためには、約1800万円程度の株式資産が必要です。1800万円を投資するためにはかなりの時間が必要になる人が多いです。
最初は500〜1000円程度しかない配当金ですが、少しずつ投資を続けてくことで年間60万円の配当金も狙うことができます。
「何に」「いくら」「いつまでに」を考える
長期的な目標を立てて投資を継続するためには、ライフプランに合わせた目標設定が大切です。「何に」「いくら」「いつまでに」必要かということが分かっていると、投資の継続力が高まります。
「老後資金」「教育資金」のために新NISAを活用するのがおすすめ
新NISAは、老後資金や教育資金などへの対策として活用することが推奨されています。長期にわたって大きな金額が必要になるため、現金での対策が難しいためです。
老後資金や教育資金は、金額が大きいので早めの対策が重要です。早めに対策を始めておけば、複利の力も味方してくれます。結果、少ない元手で必要な金額を用意できる可能性があります。
反対に、貯め始めるのが遅くなってしまうと、複利を味方にできません。その結果、より多くの金額を用意しないといけなくなってしまいます。
シミュレーションをするとより具体的に
具体例として、老後資金として2000万円を用意することを想定します。
25歳から、40年かけて毎月積立をして行く場合のシミュレーションは以下の通り
運用利回りを年率5.0%で想定した場合、毎月13,106円を積立していけば老後資金は用意できそうです。毎月1万円程度なので、無理のない範囲の積立ということができそうです。
一方、50歳になってから15年かけて積立をしていく場合のシミュレーションはこのようになります。
同じく運用利回りを年5.0%で想定した場合、毎月74,826円を積立していく必要があります。40年かけて積立していくときの約5.7倍の金額を毎月用意しなければなりません。
50歳以降は、収入も多くなっている可能性があります。しかし、人によっては子どもの教育資金や家のローンなどで出費も増えているかもしれません。そんな中で毎月7万円以上の積立をするのは簡単ではありません。
このように、「いつまでに」「いくら」必要なのかを一旦明確にしてシミュレーションをすることで、今積み立てる金額が具体的に見えてきます。具体的な目標がわかり、目標通りに積み立てができてくると、将来への希望が持てるようになります。
将来を明るく見据えることができると、長期投資に向けたモチベーションも保ちやすくなります。
未来はわからない
長期で目標を立てることは大切ですが、未来はわかりません。どんな事が起こっても長期投資を続けるためには、柔軟に対応できる知識とメンタルが必要です。
資産はずっと右肩上がりではない
株式への長期投資をしていると、暴落に巻き込まれて資産が大きく減るタイミングが訪れます。重要なのは、暴落に巻き込まれても、その後の上昇を信じて持ち続けるという行動ができるかどうかです。
暴落時に慌てないために、株式に関する知識を深めることや、自分が投資している商品を深く理解することが必要です。代表的な指数であるS&P500は、過去に何度も暴落を繰り返しながら、最高値を更新し続けています。この事実を知っているだけでも、暴落時の行動が変わります。
暴落時に資産を売却する<狼狽売り>は、長期投資を失敗に導きます><
知識はメンタルを安定させる
長期投資を続けるためのメンタルを持つために、インデックス投資や新NISAなどについての知識をつけましょう。自分がやっていることがしっかり理解できていると、自分が予想していなかった出来事が起こってもメンタルが安定しやすくなります。
最初は、Youtubeやブログなど無料のコンテンツで知識をインプットすることをオススメします。その後、投資に関する人気の書籍で体系的に理解を深めると、より強固なメンタルが手に入ります。
以下は筆者がYoutubeでよく見ているチャンネルです。どれも長期投資に関して有益な情報を発信してくれているので、オススメです。リンクは筆者が気に入っている動画をつけています。
- 両学長 リベラルアーツ大学 :圧倒的登録者数。大御所です。
- S&P500最強伝説 :個人的に一番信頼できるYoutubeチャンネルです。
- ヒヨ子のお金チャンネル / お金の2ch有益スレ :ライトに視聴できます。
また、動画だけでなく書籍で知識を補完することも大切です。オススメの書籍は以下の記事で紹介しています。
皆様の長期投資が成功するように祈っています^^